「働き方改革」が叫ばれて久しいですが、日本の南端にほど近い宮古島でも、その波に乗ろうと企業誘致の活動が進んでいます。
今日は、宮古島で進む「テレワークの楽園化プロジェクト」を紹介します。
宮古島市役所が企業誘致を開始
企業誘致は宮古島市役所が音頭をとって進めているようで、事業名は「宮古島市サテライトオフィス誘致活動サポート事業」として予算化しています。
インターネットで検索すると、事業者選定の公募資料が残っていました。
この資料によると、誘致活動に充てている平成29年度の予算は約1千万円です。
これが多いのか少ないのかはよくわかりませんが、28年度には同様に誘致可能性調査を実施しているようなので、数年にわたり計画的に進めていることがうかがえます。
宮古島下地庁舎をサテライトオフィスに
宮古島市は、市町村合併後に旧市町村の役場の利用を整理しているようで、数年後には新たな総合庁舎が建設される計画となっています。
そこで、空きが出てくる古い庁舎の一つ「下地庁舎」を、企業誘致用のオフィススペースとして活用する計画のようです。
下地庁舎は、中心市街地からは少し離れますが、海が近く、展望台もある開放的な空間なので、オフィス環境としては適していると思います。
公式WEBより展望台の様子。
サテライトオフィスの整備をします | 宮古島市サテライトオフィス誘致活動サポート事業
狙いはICT系企業
企業誘致で狙っているのは、主にWEBエンジニアなどのICT系企業のようです。
この業種はテレワーク、リモートワークがしやすいことが理由だと思います。
確かに、これらの仕事はインターネットさえ繋がれはどこでも仕事ができると言いますから、とてもいい狙いだと思います。
また、住民目線でいうと、工場などの誘致はどうしても公害問題など自然環境への影響が気になりますが、ICT系の企業であれば、その可能性が低いこともうれしいところです。
「ヌーラボ」の先駆事例
このプロジェクトはすでに結果が出始めていて、福岡の「ヌーラボ」という企業は、宮古島でのテレワークを支援する制度をはじめています。
「リゾートワーク」と呼んでいるようですが、素敵な名称ですね。
宮古島市教育委員会と連携して学生に向けた職業講和を施しているので、職業選択肢の少ない島民にとっては、とても貴重な機会になっていると思います。
今は社員のテレワーク制度だけのようですが、いずれ宮古島にオフィスができるといいですね。
この取り組みは世間的にも認められていて、賞を受賞したというニュースがありました。
企業誘致への期待
宮古島に移住して一番感じることは、やはり仕事選択の幅の少なさです。
観光業、建設業、福祉業などは比較的豊富に求人があるので、それ以外となるとほとんど求人がありません。
やはり、この部分はどうしても、気軽に他の市町村に通勤ができないという離島の弱みが出てしまうなあと思います。
企業誘致は継続的な島の発展という意味で、とても重要です。社員が定住することで市として税収が増え、島内で消費が行われることで経済が活性化します。
宮古島は本当に景色がきれいです。
都市圏のごみごみとした場所で働くよりも、アイデアも出やすく、リフレッシュもしやすいと思います。(仕事に疲れたら海にザブン!というライフスタイル、いかがでしょうか。)
このプロジェクトをきっかけに、宮古島へ進出する企業が出てくることを強く期待しています!