宮古島市は、宮古島を主島に、池間島、来間島、伊良部島、下地島、大神島の6つの島で構成されています。
このうち、大神島以外はすべて橋が繋がっているので車で行けますが、大神島は船でないと行くことができません。
そのため、宮古島に旅行に来た人でも行ったことがない人が多く、「知る人ぞ知る」存在の島です。
今日は、そんな「大神島」をご紹介します。
神様のいる島
昔から宮古島では、大神島には「神様がいる」と言い伝えられてきました。ただ、実際にどのような神様がいるのかなどについては、神事が秘祭で行われてきて、伝承も島民の口伝によるとことが多いため、未解明のことが多いそうです。
ただ、いまでも、島民以外は入ってはいけない「聖域」が多くあり、宮古島市の中でも特別な場所として存在し続けています。(市民も用がなければあまり行かないようです)
また、一説には、17世紀に海賊キャプテン・キッドが財宝を隠したという噂もありますが、キャプテン・キッドの活動範囲と大きく異なることから、真偽のほどは不明となっています。
一周道路の事故
大神島の神秘性を表すエピソードとして地元で良く語られているのが、島に一周道路を通す計画が、事故の多発により中止に追い込まれたということです。
小説やドラマでよくみる設定ですが、大神島では実際に、工事をしている重機が原因不明に故障したり、作業員が病気で死亡したりといった異変が続いたため、工事は中止となり現在でも一周道路は完成していません。
船で15分で別世界
以上のように神聖な場所ではありますが、ルールを守って観光することはまったく問題ありません。
アクセスは、宮古島市の北にある「島尻漁港」から船で約15分です。船は4月~9月の観光シーズンは1日5便、それ以外は4便の運航になっています。価格は往復670円です。
船の定員は30名ほどですが、満席になることはほとんどないようです。ただ、観光ピークの土日などは早めにチケットを買った方がいいと思います。
奇石(ノッチ)による異質な景観
大神島に上陸するとすぐに目に入るのが、「奇石(ノッチ)」といわれる、キノコのような形の岩々です。
もともとは大神島が隆起した時に滑り落ちた大きな岩が、長年にわたる波の浸食でこの形状になったと言われています。
自然音だけの癒しのパワースポット
大神島は人口わずか30人弱の小さな島で、島内には車もほとんどありません。そのため、ほぼ自然音しかしない環境で、ぼーっとするには最適です。
船の定員によって観光客の数もしれているので、ただただひたすら海や空を見て、波の音や鳥の声を聴いていると、自然のパワーを存分に吸収できるような気がする場所です。
島に一つの「おぷゆう食堂」
島には一か所だけ、食堂兼飲み物などを販売している「おぷゆう食堂」が営業しています。
大神島は「干しダコ」が特産なので、干しダコの燻製を煮込んだ「カーキたこ丼」が名物です。(私には少し味が濃いです)。その他、ソーキそばやカレーなどを置いています。
観光の注意事項
先ほども書きましたが、島には入ってはいけない聖域が多いので、むやみに歩き回ることは推奨されていません。
そのため、おすすめは「島の人が自ら案内してくれる散策ツアー」です。現地の人から話を聞きながら島内を回れるので、最も間違いがありません。
また、大神島では、島内のものは一切持ち帰りが禁止されていますので、ご注意ください。
最後に、大神島では来島者に「美化協力金」として100円の募金をお願いしています。
島の環境維持にぜひ、ご協力をお願いいたします。